企業イメージを長期的に向上させる意義とは?ブランディングの本質は製品ではない。

 

「企業イメージ」ほど企業の収益存続の為に大切なものはありません。

プロダクトやサービスの訴求ももちろん大切ですが、その訴求力を担保するのが企業イメージです。例えば、どれだけ良質な製品を出してきた会社でも、不祥事などのブラックニュースが世の中に流失すればたちまち消費者は遠のいていきます。

The Social Networkの最後のシーン、パーティー中にコカイン所持疑惑により検挙されてしまい、電話で必死に言い訳するSean Parkerに対してMark Zuckerburgが一言「Go home, Sean」と言い放ちます。(※この出来事がきっかけでSeanはFacebookを退きます)

Facebookの中の人間がコカインで逮捕、というニュースは一瞬にしてオンラインに掲載され、世界中のニュースになります。「Facebookってそういう企業なんだ」、ニュースを見てFacebookに幻滅するユーザーも少なくないはず。急成長を続けるFacebookにとって、企業イメージの下落は、Facebook立ち上げに大きく貢献したSeanを失うよりも重要だったわけです。 

企業イメージの向上はプロダクトの売り上げに直結するものではないですが、企業の成長と長期的な売り上げの推移にとても大きな影響を及ぼします。

 

という訳で今回は、

「どんな企業イメージを持って欲しいか」をコンセプトに企業をブランディングする。

について記事を書きます。

 

オンラインでのブランディング、オフラインでのブランディング、企業のブランディグを大きくその2種類に分けて考えます。

 

① オンラインでのブランディング

前回の記事ではWebツールを使用した企業のソーシャルブランディングのポイントを紹介しました。

Facebook、twitter、Blogというリアルタイム性の高いツールは、擬人化された企業そのものです。「企業をこう魅せたい」という企業理念やペルソナがあり、それをCommunity Managerが具現化していく作業がSNSを活用したブランディング手法です。

先日Facebook PageへのTimeline機能導入が発表された時、ある記事に面白い一文がありました。

Facebook’s goal was likely to make Pages more about storytelling than product selling.

プロダクトの訴求よりも企業全体のストーリーに重きを置き始めた、という意味なのですが、これこそが間違いなくオンラインでの企業イメージ構築の手法です。製品やサービスを直接的に売り込むことではなく、潜在的な顧客を継続的に巻き込み続ける仕事がCommunity Managerの仕事であり、オンラインブランディングの本質です。

 

② オフラインでのブランディング

日本企業の間でも①のブランディング手法は浸透してきましたが、今から述べるオフライン(=現実世界)から長期的に企業イメージを向上させるブランディングを上手に取り入れることが出来ている企業は少ないと思います。

プロダクトを売り込む、以外にオフライン上で何かを仕掛けることは莫大な費用がかかる事ですし、そのプロモーションから直接的な売り上げの伸びが見える訳ではないので初動に移しづらいというのは仕方ないことです。

しかし、企業イメージのコントロールは売り上げだけに影響するものではありません。

 

まずは実際にオフラインでとんでもなく面白いプロモーションを行っている事例をいくつか紹介します。

 

1. Volks Wagen

The Fun Theory – “Fun can obviously change behavior for the better” (楽しさは社会を良くする)というコンセプトの下、街に、人が楽しい!と思えるようないたずらを仕掛けることで人の行動やライフスタイルに変化を起こす、それが社会をより良いものにするという取り組みを行っています。

 

普段ほぼ全ての人がエスカレーターを使う地下鉄の階段。

ただ、その階段に、踏んだらピアノの音がなるような仕掛けを施したら?いつもより66%も多くの人が喜んで階段を使うようになりました。

 

ゴミ箱にゴミを入れたら永遠に落ちていく効果音がなる仕掛けをつけたいたずら。

みんな面白がって、周りからゴミを拾ってきてまで捨てるようになります。結果、いつもり41kgも多いゴミが捨てられました。

 

2. RedBull

Red Bull Box Cart Race – 世界で最もクリエイティブなカートレースというコンセプトの下、Web上から参加者を募り、お祭り騒ぎでカートレースを開催します。

 

動画の第一回にて大成功を収め、来月3月17日には第二回が開催されるみたいです。

第二回のイベントページはこちらから。

 

 

上記2社のプロモーションで共通しているのは、プロダクトを全く売り出そうとしていない、且つ、オーディエングのワクワクの為にPayしてるということです。

短期的に見ればもちろん企業としてはマイナスでしかないですが、このようなプロモーションを観た私たちはとてつもなくワクワクします。

消費者がワクワクを感じた時点で、企業のブランディングは90%が完了していて、消費者マインドの中にはVolks Wagenは車屋ではなく「Funに満ちたエンターテイメント集団」というイメージがつくし、RedBullはエナジードリンク業者ではなく「クリエイティブを生み出すエネルギッシュな企業」というブランドイメージがつきます。

 

これこそが企業が一番欲している「差別化」です。

例えば、「こんなに面白いエンターテイメントを仕掛ける会社の車は他のメーカーよりもワクワクするような車に違いない」と思った人は次の車の買い替えでVolks Wagenを第一候補にするかもしれないし、何かクリエイティブなことをやる時はRedBullというイメージを持った人は、疲れや眠さを吹き飛ばすという本来の目的ではなく、クリエイティブな作業を促進するという目的でredBullを購入し始めるかもしれません。

また、「次はどんなことを仕掛けてくるのか?」という楽しみに駆られ、企業のプロモーションを頻繁にチェックするようになるかもしれないし、Twitterをフォローするかもしれないし、Facebookで友達に「こんな面白いことしてるよ」とShareするかもしれない。もしくは一緒に面白い事をやりたいと優秀な人が集まってくることもあるだろうし、今まで手の出なかったビジネス分野への道も開かれる可能性があります。

このように、企業イメージを革新的にコントロールすることで強く惹き付けた顧客1人1人が様々な方向から企業を支援してくれ、貢献してくれる仕組みが構築されていきます。

 

オフラインでのプロモーションのポイントは顧客をワクワクさせること。

それが直接的に売り上げに直結していなく、費用対効果が悪くても、「こいつらだったら何かやってくれるかもしれない」という期待に人はお金を投じる傾向があるということをわすれてはいけません。

インパクトを与えることができるオフラインのブランディングにより、ファンの心を惹き付けてコミュニティを形成する、継続的に人を巻き込むことができるオンラインのブランディングによりそのコミュニティに企業のロイヤルカスタマーとなってもらう。

これが企業ブランディングのパターンだと思っています。

企業の顔を設計し、ブランディングを行う上で、オンラインとオフラインの特徴を理解し、巧みに使い分けていくことがこれから増々必要になっていくでしょう。

 

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